大久保圃場の一年 ─ 里山で果樹を育てるということ
- 楓芽 四ノ宮
- 2025年3月12日
- 読了時間: 2分
大久保の畑は、ただの「生産現場」ではありません。
山の冷気、川風、夕立、鹿や鳥たち…。
里山そのものが、果樹の先生であり、パートナーです。
ここでは、桃・ぶどう・すももを軸に、10年スパンで果樹を育てていきます。
今日やった作業が、来年ではなく「数年後の景色」につながっていくのが果樹の世界です。
冬:剪定と、静かな対話
葉を落とした木の前で、剪定ばさみを持って立つ冬。
どの枝を残し、どこで切るか。
勢いをつけたい枝、抑えたい枝、将来の骨格になる枝…。
大久保では、1本1本の樹と向き合いながら、
「この木にどんな未来を託すか」を決める時間でもあります。
春:花が咲き、実を「選ぶ」季節
春になると、一気に生命力があふれ出します。
桃やすももの花が咲き、足元の草も伸び、虫も動き出す。
咲いた花や実を全部残すことはできません。
限られた樹の体力を、どの実に託すかを決める「選抜」の季節です。
ここでの判断が、夏の一口の濃さを決めていきます。
夏:太陽と夕立と、完熟の一瞬
夏は、里山の厳しさと向き合う季節です。
強烈な日差し、突然の夕立、そして獣たち。
大久保の畑でも、獣害対策と完熟タイミングとのせめぎ合いが続きます。
「もう一日置きたい」「でも今夜荒らされるかもしれない」
そのギリギリのところで、最もいい瞬間をもぎ取るのが夏の仕事です。
秋:循環をつくる、土づくり
収穫が終わった畑は、少し寂しそうに見えます。
でも、ここからが来年の準備の始まりです。
刈った草や落ち葉をすぐゴミにはせず、土に還していく。
お礼肥をまき、根が動きやすい環境を整える。
「畑を片付ける」のではなく、「次の一年をデザインする」季節でもあります。
大久保圃場は、山果屋の事業の土台そのものです。
ここで磨いている 畑づくり・樹づくり・減農薬の防除設計 が、
空き家を活かした農家の家づくりや、新規就農者の育成にもつながっていきます。
里山の一年のリズムを、一緒に体感してみたい方は、ぜひ見学や体験にいらしてください。

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